Melogress Official Website Uriah Heep Vol.9 「HIGH AND MIGHTY」 by Ryu

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    Uriah Heep Vol.9 「HIGH AND MIGHTY」 by Ryu

    今回は9作目となるこのアルバムです。
    前作とラインナップは変わらず、ケン・ヘンズレイ、デヴィッド・バイロン、ミック・ボックス、リー・カースレイク、そして前作から加わったジョン・ウェットンです。

    このアルバムジャケ、みなさんはどう思います?
    筆者は最初見たとき、「なんじゃこのダサいジャケットは~!」とうなってしまいました・・笑
    翼の生えた拳銃が、宙返りしています。
    並み居る北欧メタルやB級プログレ、古くは RIOT などと、ダサい名作ジャケは数多くみてきましたが、ヒープのこのアルバムも、それらに勝るとも劣らないほどのセンスをしていると思います(笑)
    何が言いたいんだろうか?
    ロジャー・ディーンの描いた名画がある一方、ここまでダサいものまであるのが、ヒープの魅力でもあるといったところでしょうか(苦しい・・)。

    さて、このアルバム、筆者はヒープのアルバム群の中では、比較的最後の方に聞きました。
    数多くの名作を聞いた後に聞いたものですから、ジャケのダサさも手伝って、たいしたアルバムには思えませんでした。
    実際にそこまで人気のあるアルバムではありません。
    しかしながら、今回改めて聞きなおしてみましたが、そこまでクォリティが低いわけでもありませんでした。
    楽曲は2曲のみウェットンとの共作で、あとは全部ヘンズレイ一人で書いています。
    さすがヘンズレイ、そこまでひどいものは世に出していないといったところです。
    3~4分代の短い曲ばかりで、以前のような大作はなりを潜めています。

    とはいうものの、のっけから面白い展開です。
    1曲目からヘンズレイが鍵盤を離れたツインギターの曲になっていて、単純明快なギターのリフレインから始まります。
    そのあと、ベースのリフも絡んでくるのですが、このリフの重ね方はあまりセンスが感じられません。
    まあ、そこまでは良しとしましょう。問題はその後です。
    かなり頓狂なテンションのボーカルが入ってくるのですが、なんとそれはジョン・ウェットンのリードボーカルなのです。
    種明かしをすると、なんとレコーディング時にバイロンの調子が悪かったとのことで、ウェットンが歌ってそれをそのまま使ったという運びだそうです。
    バイロンがどう思ったかなどは、詳しい情報はつかんではいませんが、前作から加入したベーシスト・シンガーに1曲目を取られたというのは、看板シンガーとしては面白くないかもしれません。
    なぜその楽曲を1曲目に持ってきたのか、というのも謎です。

    2曲目の Weep in silence は、今回聞き直して、なかなか良い曲だと感じました。
    スロウテンポのマイナーキー、ムードのある悲しげな曲で、これがウェットンとの共作です。
    とくにミック・ボックスギタープレイは冴えていて、普段あまり聞かせない泣きのフレーズを弾いています。しかもイントロとアウトロの2回。
    76年という時期もあり、イーグルスの Hotel california を連想してしまいました。
    それくらい泣いているギタープレイです。
    4曲目の Midnight は、ギターの印象的なフレーズによるイントロです。変拍子やテンポチェンジはないものの、いくつかの展開を聞かせてくれます。ウェットンのプレイは随所で印象的なフレーズを聞かせ、リーのスネアとともに楽曲を盛り上げています。
    5曲目の Can't keep a good band down は、シンセ(メロトロン?)の揺らいだリフレインが耳に残る曲です、メジャーキーであり、そのリフはコミカルな雰囲気を演出しています。ミック・ボックスのギターは、割と乾いた感じの音作りになってますね。
    続く6曲目の Woman of the world も、メジャーキーで、かつシャッフル、コミカルで楽しげな曲調になっています。ホンキー・トンク調のピアノ、アコースティックギターなども効果的に用い、彼ららしいポップスに仕上がっています。
    7曲目の Foot prints in the snow も、ウェットンとの共作です。スロウからミディアムテンポのナンバーで、コーラスを多用し、アレンジの幅に幅を持たせています。しかしながら、彼らにしてはやや退屈な曲といえるでしょう。ノリで押すわけでもなく、構築性を追及するわけでもなく、メロディが強いわけでもなく、これといって特徴のない曲です。
    8曲目の Can't stop singing も、これまた退屈なナンバーです。彼らでない人らの楽曲だったら、もう少し良いように受け止められるかもしれませんが、いかんせん期待してしまうので拍子抜けといったところです。
    リズムもアレンジ退屈で、これといって特徴がない曲です(異論のある方は遠慮なくどうぞ!)。
    9曲目の Make a little love は、アップテンポのシャッフルのブルーズチューンで、これはいい感じです。ヒープにはあまりない作風で、それでいて演奏で楽しませる形に仕上がってます。ライブでは盛り上がるでしょう、この手の曲は(おそらくプレイされてないでしょうが・・)。ヘンズレイペダル・スティールギターのソロまでフューチャされていて、ノリノリです。ウェットンを含めメンバーみな、このようなスリーコード主体の楽曲でも、すぐにプレイして自分たちの楽曲として仕上げることができるのは、さすがは当時のプロです。
    最後の Confession は、ピアノのみをバックとした2分ほどの短いエピローグ的な楽曲です。
    バイロンの歌声を中心に、メンバーみなのコーラスもフィーチャされています。
    美しいメロディの楽曲なので、ヒープのアルバムを締めくくるにはいい楽曲と言えるでしょう。

    さて、今回久々にこのアルバムを聞きなおしましたが、思ったより悪くないかも?というのが正直な感想です。
    最初に聞いた当時は、これほどの駄作はない!とまで思っていたのにです。
    それはあまりにも他のアルバム群のクォリティが高いから、そう思ってしまったんだと思います。
    筆者のように後追いだと、まとめてアルバムを聞くので、その中に少し良くないものがあると、駄作!と簡単に決め付けてしまうものです。
    アーティストが、その時々に必死に生み出した作品なわけですから、早計な判断はせず、ゆっくり聞き込むべきでしょう。
    今回、改めてそう感じました。

    しかし、ジャケは何度みてもダサい・・・!!


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    2009-10-28 Wed 20:41 kisatonomori
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