Melogress Official Website Uriah Heep Vol.8 「RTETURN TO FANTASY」 by Ryu

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    Uriah Heep Vol.8 「RTETURN TO FANTASY」 by Ryu

    久々にこのシリーズの更新です。
    今回はスタジオ作の8作目、邦題「幻想への回帰」です。
    天使ともバレリーナともとれる存在が、宙に舞い行く様子を描いたジャケとなっています。

    黄金のラインナップから、ついにベースのゲイリー・セインが脱退。
    これより前、彼はステージ上での感電事故にという憂き目に遭っています。
    その療養で休んでいたのですが、脱退、さらにはドラッグのオーバードーズだったと思いますが、他界してしまいます。
    ヒープ史上でも人気のあるベーシストゆえ、その死は未だに惜しまれます。
    余談ですが彼は来日時に、グルーピーの一人と子を設けたとの噂があります。
    その子供は日本人とのハーフになるわけで、本当だとしたら彼の遺伝子を受け継いだ子のその後も気になるところです。

    さてこの作品ですが、そんなゲイリーがプレイする予定だったのですが、結果的に脱退となってしまい、後任として迎えられるのが、あのジョン・ウェットンです。
    プログレ界の重鎮とも言うべきシンガー・ベーシストの彼ですが、当時はクリムゾンが終わり、Roxy Music でツアーメンバーをこなした後でした。
    しかしヒープへは、音楽的な合致から加入したというわけでもなさそうです。後世のインタビューでも語っていますが、「金のためだった」と素直に告白しています。
    当時のヒープは人気があったので、ギャラがよかったのでしょう。
    ゲイリーの後任で加入したウェットンは、彼のプレイを差し替えてこのアルバムに参加します。

    1曲目からタイトルトラックで、のっけから図太いシンセリードをフィーチャしたスロウテンポのイントロです。一気に盛り上がり、イントロの終了とともにアップテンポのシャッフルに変わって歌の開始です。
    この楽曲、わざとそのアレンジでしょうが、ドラムスが非常にシンプルなパターンになっています。
    オープニングを飾るにふさわしい、インパクトのある楽曲になっています。
    2曲目のShady lady は、例によってケン・ヘンズレイがキーボードを離れ、ギターを手にした楽曲です。スライド・ギターもフィーチャされ、ノリのいい1曲となっています。
    もちろん新加入のウェットンのグルーヴィなプレイも見逃せません。
    3曲目の Devil's daughter はわりと最近でもプレイされている楽曲です。オルガンの白玉の上で、ミックの16ビート中心のリフレインが印象的な曲です。
    4曲目の Beautiful dream は名曲です。イントロからして、シンセ、ギターのカッティング、ハイハットの16部の刻みと、構築性のある緻密な作りになっています。
    なんといってもこの曲は、デヴィッド・バイロンのシャウトがインパクト大です。ヴィブラードを多用し、シャウトしながら揺れる様子は、他の誰にもマネできない個性を放っています。
    ヒープの看板とも言うべき彼のボーカルを、最大限に引き出した楽曲でしょう。
    5曲目の Prima Donnnaは、ロックン・ロール調の非常に楽しいムードの曲です。ヒープの魅力はメロディックな楽曲にあるのですが、このようなスタンダードな曲調でも彼ららしさが出ているというのが、非常に面白いバンドです。ホーン(クリムゾンのメル・コリンズのサックスです)やコーラスも大々的に導入され、ゴージャスなつくりになっています。1曲前とだいぶ異なる雰囲気ですが、両者とも間違いなくヒープならではの楽曲で、いろんな側面で楽しませてくれます。
    6曲目の Your turn to remember もこれまた名曲で、スロウテンポのメジャーキーのシャッフル、コーラスやブルージーなリードギターのフィーチャされた楽曲です。この4~6曲目までの運びは、本当に素晴らしいつくりだと感心してしまいます。
    8曲目の Why did you go はスローバラードで、泣ける曲調に仕上がってます。アルバムにこういう曲は1曲は必要ですね。
    最後の A year or a day は、アコースティックギターを用いた静かなパートがあったり、強弱のメリハリのついたエイトビートのロックチューンです。メロディを大切にし、ラストを飾ってます。ヘンズレイのオルガンが全編を通してうなっています。

    このアルバム、前作・前々作とこけていたのが、本国英国だけではありますが、なかなかのヒット作となった作品でした。というか、彼らの作品としては英国では最大のヒット作だったかも。
    若干のアメリカン指向から、初期のブリティッシュヘヴィ路線に戻り、しかも英国では人気のあるウェットンが加入したからでしょう。
    表面上だけ見ると、ゲイリーが抜けて新しい血を得て、この作品をリリースしてヒットし、バンドとしては良い状態には見えますが、そうでもなかったようです。ちなみにウェットンゲイリーのプレイの差し替えを行ったくらいですから、かなり遅い時期にレコーディングから合流という形なので、楽曲は提供していません。それは次回作品からになります。


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    コメント

    ありがとうございます。
    今後もごひいきに <(_ _)>

    私自身、最近はそれほど聞いているわけでもないのですが、聞き始めた当時はかなり聞きこんだし、そのときは紛れもなく、世界中で誰よりもヒープが好きだったかもしれません。
    今でももちろん、そのときの気持ちは忘れていないです。

    私自身がベーシストということもあり、ゲイリーのプレイは、改めて追いかけてみる必要があると感じています。
    悲運が理由だけでなく、人柄、プレイをして、彼をみなが未だに慕っているのだと思わされます。
    2009-10-30 Fri 00:50 | URL | Ryu@メログレス [ 編集 ]
    次々と読み応えのある記事を読ませていただき、
    懐かしい記事もあれば、お初の記事も。
    ヒープについて熱く語られているのを読んでて
    脳内に次々と走馬灯のように曲が流れました。

    日本人の血を受け継いだゲイリーの娘さん、
    お元気かどうかが気になります。
    なにしろ母親も亡くなってしまってる。
    母親が日本に帰国し、ゲイリーは亡くなり、
    娘さんは(名前度忘れしちゃった)どなたに預けられたのかしら・・と知らなくてもいいことなのに気になってしまいます。
    その前のキャロルとの娘、そしてイギリスに渡る前(?)のニュージーランドでの娘、3人娘が会うことはないのかしら、と、これもまた知らなくてもいいことなのですが。。 ゲイリーは多くの人から尊敬されたミュージシャンなのよ、とそれだけ伝わっていたらいいなと思います。
    2009-10-29 Thu 00:15 | URL | kisato [ 編集 ]

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    2009-10-28 Wed 20:39 kisatonomori
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