Melogress Official Website Uriah Heep Vol.12 「FALLEN ANGEL」 by Ryu

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    Uriah Heep Vol.12 「FALLEN ANGEL」 by Ryu



    本作はロートン加入後の3作目、通産12作目のアルバムになります。
    この作品への評価は、賛否両論あるようですが、筆者は肯定派です。

    否定派の意見としては、音がポップ、あるいはディスコティックで、時代に迎合したサウンドになっているというものが多いです。
    ジャケこそファンタジック路線に落とし込んでいますが、意味的にはポップな感じになっています。
    筆者はこの点は、むしろ彼らの多様性を垣間見られる良い面だと捉えています。
    確かに Uriah Heep がディスコサウンドをプレイする必要は全くないのですが、筆者は70年代当時に流行っていたディスコは嫌いではないので、普通に聞けます。

    何がディスコなのかと言うと、具体的には6曲目の Whad'ya Say にて顕著なのですが、シーケンサを使用してメカニカルなリズムのパターンを演出しています。
    いわゆる「打ち込み」の走りと言えるでしょう。
    全編通してフルプログラミングではないとは思うのですが、シーケンスのパターンが耳に残る楽曲です。
    マイナーキーでメロディアスなのは彼らのお得意の路線なのですが、いかんせんシンセの16分のリフレインと、硬めのベースの音(シンセベースか?)が今までにない作風にしています。
    個人的には、これはこれで彼らの中では特徴的な佳作だと感じるのですが少しでもこうした路線に足をつっこむと気に食わないリスナーというのは意外に多いようです。

    一方、彼ららしいオーソドックスなハードロックチューンも収録されています。
    冒頭の Woman of the night、これは疾走感のあるオープニングを飾るにふさわしい良い曲です。
    サビでの煽るような裏ビートでのオープンハイハットは、大いに曲を盛り立てます。
    キーボードもオルガン中心で、ハードロックらしい仕上がりになっています。
    そして何といってもロートンのボーカル、こうした楽曲こそ彼が歌うためにあると言っても過言ではないでしょう。

    9曲目の I'm alive、これもハードな路線です。
    この曲はイントロでのユニゾンチョーキングのギターフレーズが印象的です。
    そのバッキングでは、こちらもリー・カースレイク16分刻みのハイハットがハードなビートを刻んでいます。
    以前、5枚目のレビューでも書きましたが、リーのドラミングはやはりヒープには必要不可欠な要素となっています。

    そのリーが書いたバラード、Come back to me が5曲目に収録されています。
    これは名曲です。
    こうした路線の楽曲は、アルバムにつき1曲くらいは収録されているものですが、特に記憶に残らないものも多いものです。
    その点、この曲は必ずやリスナーの中に残ります。
    理由は、イントロのスライドギターのフレーズでしょうか。
    おそらく、シングルカットもされていることと思います。

    ほかにもトレバー・ボルダーが旧友と書いた Save it や、タイトルトラックの Fallen angel など、佳作が多いのですが、冒頭に書いたように万人に受け入れられいる形ではありません。
    本作を最後に、ジョン・ロートンは脱退してしまいます。
    今までここに書いていませんでしたが、筆者は Uriah Heep は、シンガーによって時代を区切ることができるバンドだと思っていて、その意味でロートンは2代目シンガーなので、2つ目の大きな区切りを迎えたことと思います。
    ジョン・ロートンは、初代のデヴィッド・バイロンについで、人気のあるシンガーではないでしょうか。
    少なくとも筆者はそう思っています。
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