Melogress Official Website 「ANVIL! THE STORY OF ANVIL」 を観て by Ryu

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    「ANVIL! THE STORY OF ANVIL」 を観て by Ryu



    以前、ここで Police の映画 「インサイドアウト」を観ての記事を書きましたが、
    本稿もそれと同じスタンスの、ロックバンドをテーマとしたドキュメンタリー映画のレビューになります。
    今回のバンドは Anvil です。
    例によって、六本木ヒルズの TOHO シネマズに行ってきました。
    終わりから2番目の19:40の回で、上映時間は計80分ほどです。

    有名なバンドではないですが、筆者は以前は Burrn! を読んでいたので、
    当然名前は知っていました(そのバンドロゴも)。
    80年代に一時期名声を得たカナダのメタルバンドで、
    84年のスーパーロックのイベントで来日も果たしていました。
    そのときの共演(対バン?)は、Whitesnake、MSG、Scorpions、Bon Jovi と、
    その前からすでに有名か、その後にメガヒットを確立したというメンツです。
    ただ、Anvil だけがシーンから消えて、それ以上の成功を納めることはできなかったのでした。
    筆者も Whitesnake のジャンキーだったので、実はこのイベントの彼らのビデオは入手したのですが、
    Anvil が同じステージに立っていたということは特に知りませんでした。

    物語は Vo & G のリップスと、ドラマーのロブの友情を描きながら、
    バンドの歴史を振り返ったり、日銭を稼ぐための普段の地味な仕事生活などがつづられます。
    一度は成功したロックバンドも、今となっては普通の人といった現実を訴えます。
    彼らは14歳の時に知り合い、Anvil を結成します。
    80年代の成功した時期もありましたが、その後は鳴かず飛ばずでも、ずっと今までバンドを続けてきました。
    他にもギターとベースのメンバーがいますが、彼らは90年代半ばに加入したメンツです。

    そんな彼らに、久々にヨーロッパツアーの話が舞い込んできます。
    ロックバンドのツアーですが、電車での移動など、かなり低予算の地道なツアーです。
    1桁程度の客しか入っていないステージもありました。
    チェコのクラブでは、遅刻したことを理由に、ギャラを踏み倒されてしまいます。
    経費もいろいろかかっているので、一ヶ月以上も滞在していくつもステージをこなしているのに、
    結局、儲けらしい儲けはなかったようです。

    それも彼らはバンドを続けます。
    ロックスターとして成功するためです。
    いつのまにか、50歳をとうに過ぎてしましました。
    家族たちは、常に呆れているのと、それを通り越していつか成功することを望んでいます。
    みな、それぞれの想いをインタビューでは語ってくれますが、
    ずっと Anvil と彼らを見てきているからか、涙しながらのシーンも多くあります。

    彼らがすごいのは、バンドを続けるという一言につきます。
    バンドを続けることは、並大抵ではありません。
    この件については、筆者は身をもって体験しているので、心底感服しています。
    この映画をこの映画たらしめているのは、
    どんなことがあっても彼らがバンドを続けたということにあります。

    また、メタルという、一時期しかメインストリームでなかった音楽を、
    自分たちが好きだという理由で、プレイし続けるとこともまた、
    彼らの実直さ、ピュアさを物語っています。
    地元トロントのレコード会社に最新のレコーディングを売り込みに行きますが、
    もう流行ではないと、一蹴されてしまいます。
    それでも彼らは諦めません。

    リップスとロブの間には、並々ならぬ友情があります。
    14歳で知り合って30年以上、同じバンドをずっと続けているのです。
    バンドの成功にとって、それが必ずしも良いことではないのですが、
    結果として続けてきたということは、奇跡と言っても過言ではないです。
    インタビューで、元 Gun's and Rose's のスラッシュが、そんなに続いているバンドは、
    「Rolling stone と The Who、そして Anvil くらいだ」と言っています。
    The Who も解散していた時期があるので、正直、ストーンズと Anvil くらいなのかもしれません。

    地元のレコード会社には認められなかったアルバムが、
    日本のプロモーターの目に留まり、幕張メッセで開催されるラウドパークのイベントの出演依頼が来ます。
    願ってもない機会ですが、はるばる日本まで行って、観客が5人だけだったらどうしよう?
    といった不安は、いつでも拭い去れません。
    そんな悲惨な思いを何度も経験してきているからです。

    日本には一定のメタルファンがいるため、決してそんなことはありえません。
    筆者自身、そんなことは絶対にないからと、安心して見てはいたのですが、
    メッセでのステージから見た大勢の観客の姿、そして熱狂ぶりのシーンを観たときは、
    筆者は涙が出て止まりませんでした。
    日本のファンは決して彼らを忘れていないし、
    何年経とうが、彼らがやってくるならそのステージには駆けつけるのです。
    筆者も、10年以上ずっと好きでファンでいるバンドがいくつもあるので、
    そういったバンドとファンの関係には感動させられます。
    Raven というイギリスのバンドが再来日したときに、「15年以上も待っていたんだ!」と声をかけられ、
    「最悪なフライトも成田からの不快な移動も、ライブに集まってくれたみんなのおかげで全てふっとんだ!」
    と言っていたという記事を見たことがあり、そのときも目頭が熱くなる思いでした。

    東京近郊では先月から上映していて、もうすぐ終わってしまうようです。
    興味がある方は、ぜひともスケジュールをチェックして観に行きましょう。
    Anvil のファンでも何でもない筆者でも、充分に感動しました。
    地域によって上映時期が異なるようなので、今後も地元で見られるようでしたら、チェックしてみてください。
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    アンヴィル このバンドも知らず、 当然曲も知らないしアルバムも聴いたことないのに、 この映画のおかげで、アンヴィルの音の好き嫌いは別として ヘビメタ好きじゃないけどヘビメタでは 一番身近に感じられるバンドとなったw Anvil Lips(vo,g) Robb Reiner(dr)
    2010-01-02 Sat 00:33 Kuu
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