Melogress Official Website 2010年10月

    Melogress Official Website

    都内で活動中のギターレスプログレッシブロックバンド、Melogress (メログレス)公式サイト。

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    Uriah Heep Vol.14 「ABOMINOG」 by Ryu



    先日の来日の興奮もさめやらず、本シリーズを続けます。
    今回は、13枚目の Abominog になります。

    前作の Conquest のリリースの後、ツアーはやったようですが、その後、ついにバンドの中枢を担っていた、ケン・ヘンズレイが脱退してしまうのです。
    これはバンドの歴史において、もっとも大きな事件だったと言えるでしょう。
    このときから30年以上経った今でも、みながそう思っています。
    看板シンガーだったデヴィッド・バイロンが脱退したときも大きなインパクトがありましたが、
    バンドは続きました。
    しかし、楽曲のほとんどを手がけ、ギターもコーラスもこなすケン・ヘンズレイの脱退は、イコール、このバンドの終焉と、
    誰もが思ったことでしょう。

    いったんカナダ人のグレッグ・デシャードを後任に迎え、Think it over という楽曲をリリースしますが、ほどなくしてミック・ボックスをのぞいたメンバー4人が脱退してしまいます。
    そしてついに解散かと思われましたが、しかし、唯一残ったオリジナルメンバーのミック・ボックスは、そうはさせませんでした。

    一方、良いニュースもあります。
    クリス・スレイドが埋めていたドラマーのポジションに、リー・カースレイクが復帰したのです。
    彼は脱退中は、オジー・オズボーンのプロジェクト、Blizzard of Ozzに結成メンバーとして参加していました。
    あのランディ・ローズが参加していた時期になります。
    この後、オジートミー・アルドリッジランディ・カスティロといったドラマーとプレイしてゆきますが、
    ソロとしてはリー・カースレイクが最初のメンバーだったということです。

    また、リーオジー・オズボーンで一緒にプレイしていたベーシスト、ボブ・ディズリーを連れて戻ってきます。
    ボブ・ディズリーはベーシストであり、ソングライターであり、この後はプロデューサとしても才能を発揮する人物です。
    オーストラリア人で、しかし Chiken shackWidow maker といったブリティッシュブルースロックバンドからキャリアをスタートさせます。
    その後、あのリッチー・ブラックモアに誘いを受けて Rainbow に加入、その後はオジー・オズボーンに加入したという経緯でした。

    シンガーのジョン・スローマンもわずか1枚のアルバムを残したのみで脱退してしまったので、後任を迎えなけれなりません。
    ケン・ヘンズレイは、ジョン・スローマンを迎えるタイミングで、Trapezeグレン・ヒューズ脱退後に歌っていたピート・ゴルビーを推していました。
    しかしミック・ボックスはより若いスローマンをということで、ケンの反対にも関わらず、スローマンを加入させました。
    ケンが脱退するきっかけとなったのは、Uriah Heep に不似合いなシンガーを迎えてしまったことだということです。
    そしてスローマンの後任は皮肉にも、そのピート・ゴルビーでした。

    また当然、ケン・ヘンズレイの後任も必要です。
    ここには元 Heavy metal kidsジョン・シンクレアを迎えます。
    彼はオルガンやピアノといったトラディショナルなキーボードだけでなく、
    当時確立されつつあったシンセサイザーも使いこなすプレイヤーで、
    またも本格的にアメリカンマーケットを狙うバンドにとって、うってつけのプレイヤーであったと言えるでしょう。
    ケンを失ったことは大きいですが、また異なる才能を得たと言えるでしょう。

    この5人で制作されたのがこのアルバムで、邦題は「魔界再来」です。
    サウンドは全体的に、いかにもという形でアメリカンナイズされた、キャッチーなものになっています。
    ポップという意味ではなく、例えば1曲目の Too scared to run はかなりヘヴィなギターのリフレインから始まるし、
    メリハリのついたハードさがあります。
    どの楽曲も、平均点以上の出来といっても良いでしょう。


    それもそのはず、なぜかこのアルバムは、いままでなかった外部のライターの楽曲を採用しているのです。
    しかも5曲と、半数は外部のライターの楽曲です。
    3曲目の On the rebound は、なんとあの Argent の盲目ギタリスト、ラス・バラードの曲です。
    Rainbow の SInce you been gone、I Surrender の作者といったほうが、すぐに分かる人も多いはずです。
    Argent については、かなり前の別の投稿で書いたことがありますね。
    この曲のハードな中のポップ感覚はなかなかです。
    他の楽曲も、外部のライターに提供してもらった佳曲で、しかしバンドでアレンジして仕上げることで、彼らの楽曲にしています。


    4曲目の Hot night in a cold town も、イントロからピアノとボーカルで聞かせ、その後はハードなリズムが展開するという楽曲で、早くもピート・ゴルビージョン・シンクレアが聞かせてくれています。
    5曲目のRunning all nighT (with the lion)は、メジャーキーの明るい感じで、アメリカ志向のサウンドと相まって、80年代の古き良きサウンドに仕上がっています。
    軽快なリズム、ハードにドライビングするギターリフとオルガン、力強く歌い上げるボーカル、そして全体をリードするポップなシンセと、かなり完成度の高い楽曲です。
    7曲目の Prisoner は、もの悲しいメロディの楽曲で、ピート・ゴルビーの歌唱力が光っています。
    Uriah Heep のシンガーは、みなハードな楽曲もバラードも歌いこなしてきましたが、彼もその役割を十二分に務めています。

    バンドのメンバーで書いた楽曲は、メンバーみなのクレジットになっています。
    今まではケン・ヘンズレイだけで書いている曲がほとんどだったのですが、その彼が脱退し、新たなメンバーをたくさん迎えた今、その彼らの才能を集結させている形です。
    その結果、なかなか良い楽曲が生まれています。
    9曲目の Sell your soul は、テンポチェンジのあるプログレッシブな展開を持った楽曲です。
    ハードなパートでは盛り上がり、彼ららしいサウンドになっています。

    そして最後の Think it over は、脱退したトレバー・ボルダージョン・スローマンが書いた曲です。
    スローマンに関してだと、彼が唯一残した作品のようです。
    前述のように、スローマンが在籍したころにいったんシングルでリリースされた曲ですが、ここでは新メンバーで新たに録音され直しています。
    これがメロディアスかつドラマチックな名曲で、サビでは大合唱が起こりそうな、典型的なメロディアスハードロックチューンになっています。
    スローマンのライブバージョンがありました。


    全体的にほめてきましたが、その通りで、かなり良い出来のアルバムです。
    サウンドはよりアメリカンナイズされてしまいましたが、その方向性でハード・ヘヴィになっていて、
    Fallen angel や  Conquest で若干後退したとも言えるその方向性で、いま一歩踏み出しています。
    当時も、わりと好意的にマーケットに迎えられたようです。
    ケン・ヘンズレイが脱退したとき、誰もが Uriah Heep は終わったと思ったことでしょう。
    そして新メンバーにより傾向がことなる形で制作されたこのアルバムを聞いたとき、その思いを強めたことでしょう。
    しかし、このアルバムは十分に佳作と呼べる水準に達しています。
    ケン・ヘンズレイ無き後のヒープに、それができると誰が期待したことでしょう。

    その後、バンドは現在まで続いていますが、その長い歴史の中では、ひとつの通過点に過ぎません。
    デヴィッド・バイロンはおろか、ケン・ヘンズレイさえも欠いて制作されたこのアルバムは、Uriah Heep の新たな歴史を刻んだ大きな一歩というべき作品と言えるでしょう。

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    What's new 2010/10/27

    セカンドアルバム、Oracle の発売日が2010年11月21日に決定しました。
    レーベル番号は
    PRR-1003  です。

    都内のレコード店、および通信販売にて購入できるようになりますので、追って当サイトで周知してゆきます。

    今回、P.R.Rレーベルからの発売ということで、先に
    P.R.Rのサイトで告知がありましたが、リリース記念のレコ発ライブも決定しました!
    12月19日(日)吉祥寺シルバーエレファントです。
    対バンには、P.R.R レーベルのオムニバスに参加していた Head Pop-up も出演します。

    こちらもお楽しみに!


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    Uriah Heep 番外編7 祝!来日公演レポート by Ryu



    記念すべき本シリーズ20投稿目ですが、内容のほうも記念すべきものです。
    なんと、19年ぶり、3度目の来日公演があったのです!
    筆者は14年くらい前からの Heep ファンなので、ファンでありながら来日を見逃したという経験はないのですが、もう叶わぬものなのかと、半ば諦めていました。
    本シリーズを4年くらい前に書き始めたときに、まさか彼らのライブレポートをこうして記事にできることがあるとは、思ってもみませんでした。

    場所は川崎クラブチッタ。
    この手の外タレのライブはよくここで催されていて、昨年は Curved air の奇跡の初来日(!)、3年ほど前にはこれも奇跡の初来日(笑)の Colosseum を観に行ったことがあります。
    今回の趣旨は70年のデビューから40周年という節目を迎え、bayFM の Power rock today の主催により、このイベントが実現したのでした。
    10月23日と24日の二日間、セットリストは異なる形での公演でしたが、土曜日は Melogress のリハーサルがあったので、24日だけにしておきました(今考えると、両日行けばよかったかも・・・)。

    会場には30分くらい前に着きましたが、年齢層はあきらかに高めです。
    やはり70年代から活動しているバンドのライブです。
    物販は紙ジャケアルバム等もあったのですが、Tシャツは売り切れ、あとはパンフのみだったので、今回はパスしておきました。

    さすがに開演直前には満席になっていました。
    席は L 列 29番目、上手のトレヴァー・ボルダー寄りの席で、影響を受けたベーシストに彼をあげる筆者としては、満足のゆく座席でした。

    なぜか Motley clue の Dr. feelgood を SE の最後に、いよいよ始まりました。
    1曲は最新作 Wake the sleeper のインストのタイトルトラックでした。
    のっけからアップテンポだったので、いやでも盛り上がりました!

    今回ライブのサブタイトルが「悪魔と魔法使い、完全再現!!」とあり、4枚目のアルバムからの楽曲はすべてプレイしていました。
    その中でも Easy livin'のときは、オーディエンスの盛り上がりは最高潮でした。
    筆者は奇しくも前日、たまたま Black foot のライブアルバムを聞いていて、彼らがプレイしたバージョンの Easy livin' を聞いたばかりでした。
    この場にはヘンズレイはもちろんいないのですが、Easy livin' を含め、彼が手がけた多くの楽曲が演奏され、名曲の持つパワーの凄さを感じました。

    トレヴァー・ボルダーは、古いジャズベースを使用していました。
    筆者のプレベと同じく、かなり表面の塗装がはげていたので、60年代のものかもしれません。
    ミック・ボックスは、アコギも手にしていましたが、エレキだとレスポールを使っていました。
    ワウのエフェクトを多用していたのは言うまでもありません。

    その他の楽曲としては Bird of prey、Steallin' 、1st アルバム1曲目の Gypsy、最も有名な楽曲 Look at yourself、July morning などを演奏し、かなり盛り上がりをみせました。
    Circle of hands の途中で、ゲストギタリストのミッキー・ムーディがいきなり下手から登場して、いつのまにかプレイをしていました。
    彼は Whitesnake のオリジナルギタリストの一人で、スライドギターの名手として知られています。
    初期 Whitesnake の熱狂的なファンだった筆者のお気に入りのギタリストの一人です。
    しかし今回のライブでは、前編を通じてステージに立っているわけではなく、必要に応じて出てくるような形でした。
    なぜ今回彼が同行しているのかはよくわかりませんが、ヘンズレイがギターを弾いた楽曲では、よくスライドギターがフィーチャされていました。
    それを再現するために、好手のミッキーが選ばれたのかもしれません。

    途中ではフィル・ランゾンバーニー・ショウだけを残し、グランドピアノがセットされて、バラードの名曲、Rain が演奏されました。
    これもヘンズレイの作品で、彼のソロ・アルバムでもセルフカバーされています。
    デビッド・バイロンケン・ヘンズレイのプレイがオリジナルですが、今日の二人のステージも秀逸でした。
    このバンドのメンバーになって20年以上も経つので、もう自分たちのものとできているのでしょう。

    後半では Innocent victim から、Free'n easy というアップテンポのハードな楽曲も演奏されました。
    アンコールの最後では Lady in black というフォーキーな楽曲を聞かせましたが、ハミングで会場みんなで歌える楽曲であり、なかなか良い選曲でした。
    2時間ほどの公演でしたが、全体を通じてかなり満足度は高かったです。
    前日は、Return to fantasy なども演奏されたようなので、それも聞いてみたかったのです。

    デビュー40周年を迎えた Uriah Heep ですが、今後、どんなことがあっても彼らのことを応援し続けてゆきたいと、改めてそう思ったライブとなりました。
    ライブを見た方は、お気軽にトラックバックしてください。
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    What's new 2010/10/08



    2010年11月発売予定のセカンドアルバム、Oracle のアートワークが完成しました。
    このアルバムについて、今後発売の専門誌にレビューが掲載される予定です。
    詳細は追って告知してゆきます。


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