Melogress Official Website 2006年01月

    Melogress Official Website

    都内で活動中のギターレスプログレッシブロックバンド、Melogress (メログレス)公式サイト。

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    since Mar.2005.

    ライブドア事件に思う by Ryu

    先週から世間をお騒がせのライブドアであるが、この企業、もとは無料のプロバイダサービスを営んでいた。

    2000年前後であるが、そのインターネットの普及期に、私の知人がそのサービス利用していたのを記憶している。

    それがずっと続いていて、今日のライブドアになったのだと私は思っていた。

    ところが、今回の騒動の報道で堀江元社長の経歴などがよく流れたが、それによるとどうやら違うらしい。



    彼が興したのはオン・ザ・エッヂという会社で、前述のライブドアは2002年にオン・ザ・エッヂに買収されてしまっていたということだ。

    堀江元社長率いるオン・ザ・エッヂは既に上場していたが、ブランド名や知名度のあるライブドアを買収したことから、その名前を自ら名乗ることにしたという。

    買収・買収で大きくなっていった企業ならではの経緯と言えよう。

    買収されたそれまでのライブドアと、今現在、世間を騒がせているライブドアは、もはや別の企業と言えよう。



    ここで思い出したのが、オリジナルメンバーが既に在籍しないのに、存続し続けるバンドのことである。

    70年代で言えば Soft Machine、現代で言えばフィンランドの Stratovarius であろうか。



    Soft Machine は、カンタベリー、またはジャズロック界では外すことのできないバンドであるが、その理由は様々なプレイヤーをバンドに巻き込んだことにもあると言えよう。

    66年あたりに、デヴィッド・アレン(G)、マイク・ラトリッジ(Key)、ロバート・ワイアット(Dr)、ケヴィン・エアーズ(b)といったラインナップで始まったソフツであるが、

    作品を重ねるごとにメンバーチェンジを繰り返し、オリジナルメンバーは、一人また一人と抜けてゆき、そして最後に残ったマイク・ラトリッジさえも抜けてしまったが、それでもバンドは活動しつづけた。

    もちろん、マイク・ラトリッジが抜けたころは、カール・ジェンキンス(Key、Sax)やジョン・マーシャル(Dr)など、バンドの後継者が居たからこそ続いたのであるが、最初にバンドを結成し、Soft Machine と命名したオリジナルメンバーが一人もいないのに、その名前でバンドが存続し続けたというのは、いささか奇妙な話である。



    同じことが Stratovaius にも言える。

    北欧のこのバンド、もともとはトリオ編成のバンドで、ボーカルも取っていたオリジナルドラマーのトゥオモ・ラッシーラがこのバンド名を付けたという。

    バイオリンの名器 Stradivari と、ソリッドギターの定番 Stratocaster を掛け合わせて命名されたこのバンド名は、クラシックとロックの融合という、彼らの音楽性を見事に表した名称と言えよう。

    Stratovaius と言えば、ギタリストのティモ・トルキの独裁政権ぶりが目立つバンドであるが、彼はオリジナルギタリストが抜けたために、トゥオモらに誘われて加入したメンバーだった。

    「Hands of time」といった楽曲のヒットにより、日本を初めその名が知られるようになった彼らであるが、そうして活動が乗っていた矢先、4枚目のアルバムを最後にオリジナルメンバーのトゥオモが脱退(クビだったかも・・)してしまう。

    すでにオリジナルベーシストも脱退しているため、彼は最後のオリジナルメンバーであったが、その彼までも脱退してしまったのだ。

    その後任にヨルグ・マイケルが加入したり、またキーボディストにあのイェンス・ヨハンセンが加入するなどして、現在に至るまで、その後の彼らの活躍ぶりは破竹の勢いであったのだが、それらはすべて、結成当時のメンバーもバンドの名付け親もとっくに脱退してしまった後のことになる。



    バンドというのは面白いもので、それ自体がすでに一人歩きしているのだ。

    あくまでもそれを構成するのは各メンバーなのであるが、メンバーが総入れ替えしているというにも関わらず、同じバンド名のもとに活動し、場合によってはそれまでのバンドより知名度を持つようになる。



    今回のライブドア騒動で、私はそんなことを思い出させられた。

    と同時に、Melogress もそれくらい自立して活躍したバンドになってほしいと、ふと願った。
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    米国ビッグネームを演出した英国バンド by Ryu


    The babys / Union jacks ('80)



    今回は The babys です。

    このバンド、マイナーというにはかなりはばかりありますが、今となっては有名ではないので、ここで取り上げます。

    このバンドが知られているのは、看板シンガーのジョン・ウェイトが、後にソロで全米1位のヒットを飛ばしたことも去ることながら、ジョナサン・ケインという Journey の後期をそのまま演出したキーボードプレイヤーを輩出したことにもあるでしょう。



    70年代半ばより活動を始めたバンドです。

    もともとこのバンドは、キーボードレスのツインギターバンドで、ジョン・ウェイトがベーシストを兼任していました。

    ジョンを初め、メンバーみな甘いマスクのルックスで、名前も「The babys」と来たもんですから、世の女性ファンが黙っちゃいませんでした。

    日本の女性の音楽ファンも、当時の異様な洋楽熱の高まりの中、黄色い悲鳴を飛ばした始めました。

    ところがこのバンド、その名前やルックスとは裏腹に、サウンドは英国の正統派の割と地味なロックだったそうです(初期の作品は未聴です・・)。

    そのギャップに、飛びついた女性ファンは拍子抜けといったところだったようです。



    3枚目の Head first からはアメリカンマーケットを意識し、楽曲の路線やプロダクションが変わりました。

    それに嫌気が差したのか、ギタリストの一人、マイク・コービーが脱退してしまいます。

    ここでバンドに転機が訪れます。

    新たにメンバーとして、ベーシストのリッキー・フィリップとキーボディストのジョナサン・ケインを迎えるのです。

    ツインギターはやめて代わりにキーボードをフューチャし、ジョン・ウェイトはベースを置いてリードボーカルに専念と、準備は整いました。

    そこで制作されたのが、この4枚目の Union jack です。



    このアルバムはいいですよ。

    オープニングの「Back on my feet again」なんて、ピアノなどキーボードが前面に出たキャチーなロックで、最高にカッコイイ。

    新メンバーのジョナサンが、「Turn around in Tokyo」では、自身のボーカルも披露し、

    作曲にキーボードにボーカルと、さっそく重要な役割を果たしています。



    それにこのバンドは何といっても、ジョン・ウェイトの声がいい。

    女性ならずともほれぼれしてしまう歌声です。

    歌い方もロック的に表情豊かで、まさにバンドを牽引しているシンガーと言えます。



    この後バンドはもう1枚アルバムを発表しますが、脱退したグレッグ・ローリーの後任としてジョナサンが Journey に引き抜かれてしまい、そのまま解散してしまいます。

    これより前に The babys と Journey はツアーで一緒にまわったことがあり、そのときに Journey のメンバーがジョナサンに目をつけていたようです。

    その後、Journey は空前のヒットを記録する Escape、Frontiesなどのアルバムを発表するのですが、ジョナサンのライティングとキーボード、コーラスなど功績は非常に大きく、ある意味それも The babys なくしてはありえなかったといえます。



    しかも話はそこで終りではなく、90年代直前になり、この The babys が再編されます。

    メンバーはジョン・ウェイトを中心に、後期のメンバーのジョナサン・ケイン、リッキー・フィリップ。

    これにドラマーの ディーン・カストロノヴォ と、Journey のあのニール・ショーンをギタリストに迎え、

    Bad English という名前でバンドが編成されます。

    このバンド、Journey のニール・ショーンとジョナサン・ケインが結成したバンドとして紹介されることが多いのですが、

    実体は The babys のほうがメンバーも多く、音楽性的にも後期 The babys のほうがより近いと言え、やはり The babys の再編と捉えるのが自然なようです。

    HR/HM全盛期を経た時代の音ですから、やはりハードよりにはなっていますが、ジョン・ウェイトの声は健在ですし、楽曲のクオリティ、各プレイヤーの演奏力も札付きです。

    The babysの後期とともに、このバンドの2枚のアルバムもお勧めです。



    アメリカのビッグネームである Journey の歴史に隠れてしまいがちな The babys ですが、音楽性やルックスなど、どれをとっても一級のバンドです。

    Journey やジョナサン・ケインが好きな人はもちろん、聞きやすい良質のブリティッシュロックを求めるならお勧めのバンドです。
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    ギターサウンド食いまくり!オルガニストの名前を冠したバンド by Ryu


    Argent / Nexus('74)



    今回は Argent というバンドを取り上げます。

    あまりご存知ない方が多いと思いますが、このバンドの前身バンドの The Zombies は有名です。

    最近、ニッサンの車ティーダのCMソングとして「二人のシーズン(Time of The Season)」がよく流れていました。

    印象的なベースのフレーズに、Vox系っぽいチーチーとしたオルガンが響くあの歌です。

    あの楽曲は、実はバンドの解散後に発表されてブレイクしたという、なんとも皮肉な結果の楽曲なんです。



    ヒット曲に恵まれなかった The Zombies は解散してしまいますが、「二人のシーズン」のヒットに押されてか、

    リーダー格であったオルガニストのロッド・アージェントは、再起をかけて自分のファミリーネームを冠したバンドを結成します。

    それがこの Argent で、リードボーカルも彼が担当します。

    他のメンバーには、ギター&リードボーカルにラッセル・バラードがいます。

    この盲目のギタリストは、HR/HM 界隈では有名だったりします。

    そう、Rainbow のあの「Since you been gone」や「I surrender」を作曲した人です。

    彼は後にソロ活動やライターとしてその才能を開花させてゆくのですが、70年代はこのバンドに在籍していました。

    ロッドの分厚いキーボードサウンドの陰に隠れて印象は薄いですが、楽曲によって作曲や歌では前面に出てきています(ちなみにギターははっきり言ってヘタ・・)。



    肝心のサウンドのほうは、典型的な70年代のオルガンロックサウンドになっています。

    ロッドの派手めのオルガンがいつも耳につき、ギターの音は完全に食われてて、前面に出てきません。

    ソロを担当するのもギターではなく、ほとんどキーボードです。

    Argent はプログレバンドとして取り上げられることは少ないのですが、

    インストパートが多く、展開も多いプログレッシブな楽曲が多いのが特徴です。

    The Zombies のベーシストであったクリス・ホワイトも、どのアルバムでも楽曲に携わり、

    ロッドとの共作をたくさん残しています。

    ロッド、ラス、クリスという優秀なライターたちと、ギタリストをのぞくベーシスト・ドラマー・オルガニストの高い演奏力により、あまりキャッチーではないですが、クオリティの高い作品がたくさんあります。



    日本盤は一枚も発売されていなくて、外盤でもあまり見かけることがなく、これも筆者が手に入れるのに苦労したバンドです。

    以前、一緒にバンドをやっていたドラマーに、「キミが好きそうなバンドだよ、Argent は」と言われたことがありました。

    Atomic rooster や Deep Purple といった典型的なオルガンロックバンドが筆者のフェイバリットであったから、彼は奨めてくれたのでしょう。

    筆者はラス・バラードのことは知っていましたが、Argent というバンドはその時に初めて知りました。

    「アージェント?アージェントって、あの Foreigner の曲?」という間抜けな応答をしてしまったものです(それは「Urgent」 笑)。



    このアルバムは、オープニングが The coming of Kohoutek という曲で、おごそかに始まります。

    そこから3曲続けてインストの、なかなかしびれる展開で、ライブでもこれを再現していました。

    アルバム後半はラスの楽曲と歌中心の、キャッチーな路線になっています。

    Argent は日本ではかなりマイナーですが、本国やアメリカではそこそこ知られているようです。

    またミュージシャン好みのバンドでもあり、Kiss や Uriah Heep といったバンドが彼らの楽曲のカバーをしています。

    オルガンロック、キーボードを中心としたプログレが好きなら、見かけたらまず買いのバンドでしょう。


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    運送業と積雪 by Ryu


    今年の積雪はハンパでないらしい。

    連日、テレビや新聞の報道はその話題でにぎわっているが、いかんせん東京を初め、関東は全くその影響がないので、実感が湧かないものである。



    MelogressのドラマーJunjiが 、年末年始に N,D Studioのある愛媛の方に帰省するとのことで、帰省先でレコーディング作業を進めるために、私の所有しているマイク関連の機材を送付した。

    それも終了して、機材が戻ってきたのだが、なかなかどうして迅速な返却であった。

    昨日8日に返却送付したらしいが、9日今日にもう届いている。

    「雪の影響で遅くなるかもしれない」などと運送屋さんは注意してくれるのだが、そんな影響はみじんもなく、迅速に翌日には届いているわけだ。



    日本国内とは言え、現代の交通・運輸網の発達ぶりには関心させれるものである。
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    結婚式バンド by Ryu

    ここ数年、結婚式に参加する機会も増えてきた。

    2次会が殆どだが、たまに披露宴にも参加する。



    そして今年の春、以前、バンドを一緒に組んでいたドラマーが結婚することになり、その2次会に招かれたのだが、よくあるパターンの「結婚式バンド」として、そのときのラインナップでバンドが限定復活することになった。



    コピーする曲のレパートリーはドラマーの意向で、今さらとも言うべき(?)メタル路線になりそうだったのだが、私を含めメンバー皆の猛反発を食らい(笑)、その路線は1曲にとどめることとなった。

    それとギャグ路線もキッチリおさえることになり、さだまさしの「関白宣言」をパンクかハードロックバージョンにアレンジして演奏することになった。

    これはウケるし楽しそうである。



    昔の仲間がこうして集まって、昔と同様にまた演奏ができるというのは、非常にうれしいものである。

    リハ後に飲みに行ったりするのも楽しみなわけだが、スポーツでも音楽でも共通の趣味があるというのは、交友を深める上では重要であると気付かされる。
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    ブリティッシュロック界の強者結集! by Ryu


    Hard stuff / Bulletproof('71)



    さて、勝手に「ブリティッシュマイナー」という新シリーズを始めさせてもらいました。

    「ブリティッシュマイナー」というのはあまり一般的な音楽ジャンルの言葉ではないのですが、

    それが好きな人同士ではこの言葉で通じるので、このシリーズタイトルにしました。

    だから厳密な定義があるわけではないのですが、「60~70年代の英国のマイナーなハードロック」程度に認識しておいてください。

    メジャー・マイナーの基準も人によってあいまいなので、「それはマイナーではないだろう~」とつっこみがくる回があるかもしれませんが、あくまでも筆者の感覚によるマイナーという区分なので、その点もご了承くださーい <(__)>



    で、記念すべき第1回なのですが、Hard stuff というバンドを取り上げたいと思います。

    このバンド、ジョン・デュ・カン(G、Vo)、ジョン・ガスタフスン(B、Vo)、ポール・ハモンド(Dr)からなる、いわゆる典型的なギタートリオバンド(最近ではスリー・ピースと言われる編成)なのですが、3人とも英国ロック界を生き抜いて来た強者ぞろいのすごいバンドです。

    このアルバムが発表されたのが71年なのですが、それより先に、各人いくつかのキャリアを経ています。

    そしてこの後も、いろいろなバンドに関わってゆくことになります。



    ジョン・デュ・カンはあまり有名ではないですが、60年代後半より The Attack(モッズ~ブリティッシュビート系のバンド)や Andromeda(Hard stuff の雛型とも言えるトリオのハードロックバンド)といったバンドを率いていた、個性的なギタリスト/シンガーです。

    彼のスタイルは、芯の細い音のシングルコイルのテレキャスターを好んで使用し、タイトなリフレインを全面に押し出したギタープレイで、筆者のお気に入りのギタリストの一人です。

    注目すべきは、この人は60年代後半にすでに、ハードロックのギタリストとしてのプレイスタイルを確立していることです。

    この時代といえば、メインストリームでは Jimi Hendrix や Led Zeppelin が出てきたばかりのころで、まだハードロックのギタープレイの概念が一般化していないころです。

    有名でないからあまり話題にはのぼりませんが、ジミやジミー・ペイジと同時代の同格のギタリストと言っても過言ではないかもしれません。



    70年代に入り、彼は Atomic rooster に加入します。

    Atomic rooster は「EL&Pのカール・パーマーが居たバンド」として紹介されることが多いバンドですが、実態は彼は1stのみで脱退してしまったメンバーで、ジョン・デュ・カンと同時に在籍したのはほんのわずかの期間だったみたいです。

    Atomic rooster は、オルガニストのヴィンセント・クレインが中心のバンドで、そこにジョン・デュ・カンとポール・ハモンドが加入し、オルガン・ドラム・ギターの、変則的なトリオのハードロックバンドになります。

    そこではジョンとポールは2枚のアルバム制作に関わりますが、その後二人して脱退し、この Hard stuff をジョン・ガスタフスンとともに結成します。



    ジョン・ガスタフスンは「ブリティッシュロック界きっての名脇役」と言われるほど、いろんなバンドに関わったベーシスト/シンガーです。

    有名なものでは Roxy music と Ian Gillan band があがりますが、そのほか枚挙に暇がありません。

    彼のキャリアは60年代初頭とかなり古く、 Big three というブリティッシュビート系のバンドからスタートしています。

    このバンドは、あの Cream のマネージャが参考にしてメンバーに意見したという話もあるくらいです(エリック・クラプトンに影響を与えたか?!)。

    その後、いくつかバンドを経てから Episode six というバンドに加入し、そこのメンバーのピーター・ロビンソン(Key)とミック・アンダーウッド(Dr)と巡り会い、3人で脱退して Quatermass というキーボードトリオバンドを結成します。

    これはこれでプログレ史上に残る名盤を一枚だけ残したバンドなのですが、ほどなく解散し、ジョン・ガスタフスンは元 Atomic rooster 組の2人と合流し、Hard stuff を結成します。



    ジョン・ガスタフスンは、ベーシストである筆者が好きなプレイヤーの一人で、長いキャリアの中でかなりいろんなプレイを聞かせてくれています。

    この Hard stuff では典型的なハードロックのスタイルのベースプレイですが、Ian Gillan band ではかなりファンクよりのプレイだし、 Roxy music では長期在籍したサポートメンバーという形ですが、あの時代の Roxy music の音楽性に一役買っているプレイです。

    ソロアルバム(「Goose Grease」というアルバム)も出していて、筆者はチェックしましたが、彼の歌とベースプレイがそれぞれフューチャされたなかなかの佳作でした。

    ライティングやシンガーも担当する Hard stuff や Quatermass では、彼の個性が前面に出てきますが、ベースのみの参加のバンドではベーシストらしく脇役に徹し、ビシバシと渋いプレイを聴かせるというスタイルは、まさにベーシスト中のベーシストと言えるでしょう。

    派手なプレイで有名なベーシストは多いですが、筆者は彼のようなプレイヤーこそ(ロック)ベーシストの模範としたいと思っています。



    この Hard stuff のアルバムは、Deep Purple のマネージャらが設立したパープルレコードより発売されています。

    このレーベルは、ロジャー・グローヴァー(Deep Purple のベーシスト)がプロデューザーとして関わったりと、パープルのメンバーともゆかりが深いレーベルで、この Hard stuff もそのひとつです。

    このアルバムでも7曲目の Monster in paradiseを、ロジャーとイアン・ギラン(Deep Purple の2代目シンガー)と共作しています。

    パープルの影響があるかどうかは一聴してはわかりませんが、ギターとベースの印象的なユニゾンのリフレインのハードなナンバーになっています。



    そういった経緯で結成された Hard stuff のデビュー作なのですが、音の方はかなり硬い感じのヘヴィな仕上がりで、71年という時代を考慮してみると、当時ではかなり重量級のバンドであったと推測されます。

    71年は Led Zeppelin が名盤の誉れ高い4枚目のアルバムを発表した年で、Deep Purpleで言うと、ハードロック路線に転換したアルバム In Rock を発表した年の翌年にあたります。

    Hard stuffもこういったメインストリームのバンドと時代を同じくして、ロックという音楽ジャンルを切り開いていったバンドの一つと言えるでしょう。



    このバンドの魅力は、楽曲によってシンガーが交代することにもあります。

    楽曲は、ジョン・デュ・カンとジョン・ガスタフスンの二人のシンガーが手がけ、自分の書いた楽曲の歌は自分で歌うというスタイルです。

    決して上手くはないですが、それぞれ Atomic rooster や Quatermass で既にリードボーカルを取ってきた彼らですから、きっちりとリードボーカルもこなしています。

    中音域でザクザクと展開するギターのリフレイン、タイトなドラミングとベースライン、それに乗った二人のシャウティングなボーカルと、ハードロックの魅力をあますところなく伝えてくれる名盤です。



    このアルバム、90年代初頭に MSI の「原型回帰シリーズ」で CD 化されていたものの、その後、廃盤の時期が長く続いていました。

    筆者がこのアルバムの存在を知ったのもその廃盤時代で、2002年に Red Fox が再発するまで、ずっと聞けずにいました(しかも再発されたことを筆者が知ったのはもっと後・・・)。

    中古盤屋に行っては、いつも「H」の欄でチェックしていたのですが、4年も5年もその状態が続いていました。

    ネット上で情報を収集しても、みなが口をそろえて「名盤!」と言うものですから、どうしても手に入れて聴きたい気持ちが募っていきました。

    だから他のバンドのアルバムと比べると、手に入れて聴いたときの感動はひとしおでしたよー。

    70年代のハードロックが好きなあなたなら、迷わずチェックしてみてください。
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    What's new 2006/01/04

    Winter Live '06」 at 渋谷・club 乙 (kinoto)の詳細決定。
    16:30会場、16:50開演で、MelogressBuck Skellter 2.9の前、3バンド目で、18時過ぎくらいの出演予定。
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